ふたりソロキャンプ 23|感想・書評レビュー

ふたりソロキャンプ 23|感想・書評レビュー

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本記事ではアマゾンの電子書籍で実際に読んだ、『ふたりソロキャンプ 23』について、あらすじ・感想・おすすめポイントをまとめました。
これから読もうか迷っている方や、新しい本との出会いをお探しの方のは、ぜひ参考にしてみてください。

本のあらすじ

樹乃倉厳(きのくら げん)と草野雫(くさの しずく)は、独自の距離感を保ちながらキャンプを楽しむ「ふたりソロキャンパー」。
物語は第23巻に入り、二人の関係性と生活環境に大きな変化が訪れます。
雫は念願の就職を果たし、社会人としての第一歩を踏み出しますが、慣れない仕事と環境の変化に心身ともに疲れ果ててしまいます。
そんな彼女を癒やすのは、やはり「キャンプ」でした。一方の厳は、長年愛用してきたテントの買い替えに悩み、アウトドアショップを巡る日々。
久々にキャンプ場で再会した二人。雫の仕事への向き合い方、厳が贈る「ホームキャンプ場」という考え方、そして最新のキャンプギアや時短テクニック……。
大自然の中で交わされる言葉と美味しい料理が、疲れた心にじわじわと染み渡る一冊です。そして物語の終盤、厳の口から飛び出した「ある言葉」が、二人の関係に新たな波紋を投げかけます。

書評・感想レビュー

「ソロ」という誇りと、隣に誰かがいることの贅沢

私はこの『ふたりソロキャンプ』という作品を単なる「キャンプ漫画」としてだけではなく、「現代人のための精神安定剤」として読み続けてきました。そして最新23巻を読み終えた今、その確信はさらに強まりました。
今巻の軸となるのは、「環境の変化と心の回復」です。雫が社会人になり、一ヶ月ぶりにキャンプ場へ足を踏み入れるシーン。あの、大きく深呼吸をして「帰ってきた……」と呟く感覚に、共感を覚えない大人がいるでしょうか。都会の喧騒と、親切な人々に囲まれながらも「頑張らなきゃ」と気を張り続ける職場。そこから解放された瞬間、自然の音だけが聞こえてくるあの静寂こそが、現代における最高の贅沢であることを、本作は見事に描き出しています。
特筆すべきは、厳が雫に授けた「ホームと言えるキャンプ場を作れ」というアドバイスです。新しい場所を開拓する冒険もキャンプの醍醐味ですが、本当に疲れ果てている時には、炊事場やトイレの場所を熟知し、スーパーとの距離もわかっている「馴染みの場所」こそが、心を救う。これは、キャンプに限らず、私たちの人生における「心の拠り所」の重要性を説いているようにも聞こえます。

ギアと知識が織りなす「リアリティ」の深化

出端祐大先生の筆致は、今巻でも冴え渡っています。特に厳が新しいテント選びに苦悩する序盤の展開は、道具にこだわるキャンパーなら誰しもが通る道でしょう。A型テントの歴史からドーム型への変遷といった「テント学」とも言える解説は、読者の知的好奇心を存分に刺激してくれます。
また、中盤で描かれる「ウッドデッキ上での設営」の解説は、非常に実用的です。ペグが打てない場所での特殊な器具の使い方や、ウッドデッキならではの利点と制約。こうした「現場で役立つ生きた知識」が物語の中に自然に組み込まれているのが、本作がプロからも支持される理由です。
さらに、今回登場する「アルファ米」の活用術には驚かされました。非常食としてのイメージが強いアルファ米を、キャンプでの「時短と美味しさ」の両立のために使う。前日の残り物をアレンジした「鶏ポン酢ご飯」のレシピなどは、すぐにでも真似したくなる逸品です。

絶妙な「距離感」が崩れる瞬間

そして、読者が最も注目しているであろう厳と雫の「関係性」についても、大きな進展がありました。 仕事の疲れを癒やすために「厳さんチャージ(ハグ)」を求める雫。以前の厳なら無愛想に突き放していたかもしれませんが、今では戸惑いながらも、どこか彼女の存在を受け入れている節があります。
衝撃的だったのは、149話のラストです。タープを張りながらキャンプの多様性について語っていた厳が、サラリと「ふたりでテント使ったりな」と口にしたシーン。これは、それぞれが個別のテントで寝る「ふたりソロキャンプ」の定義を、厳自らが踏み越えようとした瞬間ではないでしょうか。この「無自覚な一言」が、雫の心にどのような嵐を巻き起こしたか……その表情の変化は、今巻最大のハイライトと言っても過言ではありません。

「失敗を楽しむ贅沢」という教え

終盤、雫が厳に料理を手伝わせるシーンで語った言葉が心に残ります。「いくら失敗してもいい、どれだけ時間をかけてもいい、限界になったら助けてやる」……かつて厳が雫に教えたこの言葉が、今度は雫から厳へと返されます。
効率や成果ばかりが求められる現代社会において、「失敗することさえも贅沢な遊び」として楽しめるキャンプという空間。二人の絆は、単なる恋愛感情を超えて、お互いの人生の「重荷」を分かち合えるほどに深まっていることを感じさせます。

疲れた人へ

『ふたりソロキャンプ』23巻は、新しい生活に疲れた人への優しいエールであり、同時にキャンプという趣味の深淵を覗かせてくれる技術書でもあります。
厳の不器用な優しさと、雫の健気な成長。そして、ページから漂ってきそうなほど美味そうな料理の数々。これほどまでに「外に出て、風に当たりたい」と思わせてくれる漫画が他にあるでしょうか。
読み終えた後、あなたの心には、静かな焚き火の火が灯っているはずです。

こんな方におすすめ

新生活や仕事で疲れを感じている方:
雫が仕事の疲れをキャンプで癒やす姿に、深い共感と救いを得られるはずです。

キャンプギアの知識を深めたい初心者~中級者:
テントの歴史からウッドデッキ設営、タープのアレンジまで、実用的な情報が満載です。

時短で美味しいキャンプ飯を知りたい方:
アルファ米のアレンジや、市販の焼きそばをエスニック風に変えるテクニックは必見です。

じれったい、でも尊い「大人の恋」を見守りたい方:
厳と雫の距離感が、かつてないほど近づく瞬間をぜひ目撃してください。

まとめ

23巻では、雫の社会人デビューという大きな転機を通じて、「なぜ私たちはキャンプに行くのか」という原点回帰の問いが描かれました。
厳が提唱する「ホームキャンプ場」という考え方は、多くのキャンパーにとって新たな指針となるでしょう。
知識、料理、そして人間ドラマ。すべての要素が高い次元で融合しており、特にラストの厳の「爆弾発言」は、次巻への期待を最高潮に高めてくれます。
疲れた夜、温かい飲み物を片手にじっくりと味わってほしい、至福の一冊です。

書籍概要

タイトルふたりソロキャンプ 23
著者名出端 祐大
出版社講談社(イブニングコミックス)
言語日本語
本の長さ(ページ数)約160ページ(単行本)
発売日2026年2月20日
紙媒体価格792円(税込)
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