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活字の海に身を委ねる悦びに入り浸れる読書大好きhearTofuです。
本記事ではアマゾンの電子書籍サブスクサービス「Amazon Kindle Unlimited」で実際に読んだ、『「がんばらない」仕組み』について、あらすじ・感想・おすすめポイントをまとめました。
これから読もうか迷っている方や、新しい本との出会いをお探しの方のは、ぜひ参考にしてみてください。
本のあらすじ
「頑張ること」に疲れてしまった、あなたへ――
「がんばらない」ための技術を、お教えします。
仕事、勉強、人間関係……。
昨今、人々は様々なことを「頑張りすぎ」てしまい、疲弊しています。
「頑張りすぎると効率が落ちる」
「もう少し休まなければ」
と頭では理解していても、
なかなか行動に移すことができない。
そんなとき大切なのは、“精神論”ではなく、
「がんばらないこと自体を“仕組み化”する」ことなのです。
【今日から実践できる「仕組み」を紹介!】
◎「やらなくてすんだことリスト」をつくる
◎「OODAループ」を活用する
◎「ひと休み」を戦略的に取る
◎「相談窓口」を確保しておく
◎すべてのものを“定位置化”する
◎ストレス解消法を「育てておく」
元自衛官で人気心理カウンセラーの著者が教える、人生を“快適化”するコツ
著者 下園壮太
心理カウンセラー。MR(メンタル・レスキュー)協会理事長、同シニアインストラクター。
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学卒業後、陸上自衛隊入隊。
1996年より陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを手がける。
自衛隊の衛生隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルケア、自殺予防、コンバットストレス(惨事ストレス)コントロールについての指導、教育を行なう。
2015年に退官し、現在は講演や研修、著作活動を通して独自のカウンセリング技術の普及に努めている。
著書に『寛容力のコツ』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)、『「気にしすぎて疲れる」がなくなる本』(清流出版)など多数
書評・感想レビュー
なぜ私たちは「死ぬまで頑張り続けてしまう」のか
読書家として、そして評論家として数多くの自己啓発書やメンタルケア本に触れてきましたが、本書ほど「頑張る」という行為の根深さを冷徹かつ温かく分析した本は稀です。
まずハッとさせられたのは、日本人が「頑張ること」をやめられないのは個人の性格の問題ではなく、数千年にわたる農耕社会のDNA、いわば「頑張る系システム」が脳に組み込まれているからだという指摘です。農耕民族は、長期間コツコツと努力し続けることで安定した食糧を得てきました。そのため、「途中で諦める」「休む」ことはコミュニティからのバッシングを意味し、「がんばらないヤツはダメ人間」という強烈な烙印を恐れるようになったのです。
さらに、人間の脳には「論理コンピューター」と「感情コンピューター」の二つがあり、後者の方が圧倒的に強固であるという解説は非常に説得力があります。理屈で「休むべきだ」とわかっていても、感情が「頑張らない自分は嫌いだ」と拒絶してしまう。この「好き嫌い」のレベルで私たちは自分を追い込んでいるのだという事実は、現代人が抱える生きづらさの正体を見事に射抜いています。
自衛隊という究極の現場から導き出された「エネルギー理論」
著者が元自衛隊の心理教官であるというバックグラウンドは、本書の内容に圧倒的なリアリティを与えています。屈強な自衛隊員でさえ、過酷な環境下では「頑張り」に限界が訪れ、うつ状態に陥ることがあるといいます。そこで著者が注力したのは、隊員を「いかにがんばらせないか」ということでした。
ここで登場する「エネルギー」という概念が、本書の柱となっています。「気力」とは体内に保持している「エネルギー」そのものであり、充電不足のスマホではアプリが動かないのと同じで、人間もエネルギーが不足していれば、そもそも「がんばらない仕組み」を構築することすらできないのです。特に印象的だったのは、疲労には「三段階」あるというセルフチェック法です。
一段階: ひと晩寝れば回復する。
二段階: 不眠やイライラが出始め、回復に一段階の倍の時間を要する。
三段階: 「別人化」が起こり、強い不安や自責感に襲われる。回復には三倍の時間が必要となる。
「一段階の人は、いつ二段階に進んでも不思議はない」という言葉には背筋が凍る思いがしました。私たちは、自分が今どの段階にいるのかを「自分の体に聞く」ことを忘れてしまっているのです。
逆転の発想:睡眠は「質」ではなく「量」
睡眠に関する章も、既存の常識を覆す内容で溢れています。巷では「睡眠の質」が強調されますが、著者は「質を求めるのはやめなさい」と断言します。なぜなら、うつの入り口(二段階)にいる人はすでに睡眠の質が低下しており、質を気にしすぎることが逆に強迫観念となってエネルギーを消耗させるからです。
提唱されるのは「九時間睡眠」という、現代人には一見不可能に思える数字です。しかし、これは「ベッドに横になっている時間」でよく、眠れなくてもマイナスしなくていいという「ざっくり管理」で良いとされています。この「ざっくり」こそが、完璧主義に陥りがちな頑張り屋さんの心を救うマジックワードになっています。
実践!人生を快適化する三つの仕組み
第三章で紹介される具体的な仕組みは、どれも目から鱗が落ちるものばかりです。
- 仕事の仕組み化:「やらなくてすんだことリスト」
「TODOリスト」は達成できないと自己嫌悪に陥りますが、「やらなくてすんだことリスト」は、タスクを先延ばしにできた事実をポジティブに捉える魔法です。また、PDCAサイクルの代わりに「OODA(ウーダ)ループ」を推奨する点も、変化の激しい現代において合理的です。 - 対人関係の仕組み化:「ABC法」と「怒りの点数化」
相手への不満を伝える際、主題(A)、理由と感情(B)、代替案(C)の順で伝える「ABC法」は、感情的な衝突を避けるための優れた技術です。また、怒りを10点満点で採点するだけで、脳のコンピューターが冷静さを取り戻すという手法も、すぐに活用できる知恵です。 - プライベートの仕組み化:「避難計画」の明文化
元気なうちに「こういう状態になったら三日休む(プランX)」といったエマージェンシープランを立てておく。これは、思考停止に陥るほどの疲労が訪れる前に自分を守るための、究極のセーフティネットです。
「損切り」ができるのが、本当の大人
本書のクライマックスとも言えるのが、「がんばらない」とは「大人になる」ことだという一節です。 投資の世界の「損切り」と同じように、夢や目標に対しても「このまま頑張り続けて意味があるのか」と立ち止まり、適切に諦める勇気を持つこと。 「何を捨て、何をがんばらないのか」を自分で決断できる人こそが、本当の自立した大人であるという著者のメッセージは、読者の肩の荷をふっと軽くしてくれます。
生き残りのための戦略書
本書は、単なる癒やしの本ではありません。自衛隊という「究極の頑張り」が求められる組織で培われた、極めて実戦的な「生き残りのための戦略書」です。 「頑張りたいのに、頑張れない」と自分を責めているすべての人に、この本を捧げたい。あなたは能力が足りないのではありません。ただ、エネルギーの管理と仕組み化の技術を知らなかっただけなのです。
一気に読む必要はありません。お茶を飲みながら、気が向いた時に少しずつ。その読み方自体が、あなたの「がんばらない仕組み」の第一歩になるはずです。
こんな方におすすめ
- 「自分が頑張らないと周囲に迷惑がかかる」と常に感じている方
- 責任感が強く、休日も仕事のことが頭から離れない方
- 最近、些細なことでイライラしたり、以前は楽しめていたことが楽しめなくなったりした方
- 「休むこと」に罪悪感を抱いてしまう、真面目すぎる方
- 部下のメンタル管理に悩むリーダーやマネジメント層の方
まとめ
下園壮太氏による『「がんばらない」仕組み』は、私たちが無意識に縛られている「頑張り続けなければならない」という呪縛から解き放ってくれる一冊です。 重要なのは、「がんばらない」ことは精神論ではなく、練習と設定によって習得可能な「技術」であるということ。 エネルギーを賢く管理し、自動的にリラックスモードへ移行するシステムを手に入れることで、私たちは初めて、本来のパフォーマンスを維持しながら、人生を「快適化」することができるのです。 まずは今夜、いつもより1時間早くベッドに入ることから、あなたの新しい「仕組み」を始めてみませんか?
書籍概要
| タイトル | 「がんばらない」仕組み |
| 著者名 | 下園 壮太 |
| 出版社 | 三笠書房 |
| 言語 | 日本語 |
| 本の長さ(ページ数) | 約232ページ(単行本) |
| 発売日 | 2024年3月22日 |
| 紙媒体価格 | 1,650円(税込) |
| 書籍購入先 | アマゾンキンドルで読む |
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